食べないでがまんする
おまけ番外篇 4
「かわいいひと」というタイトルおよびテーマで詩などを書いて送ってくれたらココへつなげていくのである。かわいいひとはいくらいてもいいのでさる。ある。1998.10.2記す。(このコーナーの発端はココ)。
[1998年版 No.1〜8までは別ファイルに飛びます]
1:阿賀猥(98.9.17)2:清水健太郎(9.24)3:中谷泰(10.10)4:片平優子(10.13)5:樋口えみこ *自分のを載せてしまいました。11.21 6:先田督裕(11.27)7:桐田真輔(12.7)8:福島敦子(12.23)
*このコーナーでは送られてきた作品をすべてそのまま載せます。即興でかまいませんが引用や二重投稿等注意のこと。どうしても「かわいいひと」と管理者が認めたくない場合は稀に掲載しないことがあります
[1999年版 No.17までは別ファイルに飛びます]
9:山中隆史(99.1.1)10:tiki(1.3)11:津田一治(1.4)12:福島涼子(1.6)13:T.M(1.20)14:萩原健次郎(1.21)15:津田一治(3.27)16:楽気(葛城創)(12.26)17:坂本秀人(12.29)
[2000年版 No.29までは別ファイルへ飛んび
18:らだ(1.16)19:ひとみ(1.26)20:fake(1.27)21:織部夕紀(2.29)22:四季(3.29)23:安孫子正浩(4.6)24:野分紅(4.10)25:aqi(5.25)26:田辺弓(6.1)27:鵜飼(6.11)28:Riv(7.6)29:ぽえた(7.14)*特に付記がない場合はmail addressを記載します

2001年はもっとかわいく・・かわいいという思いのでてくるこころの波模様を眺めてみたいファイルが重くなりましたな
30:星粒(1.9)31:あおいあお(2.6)32:飯村真朱(3.4)33:佐藤小夏(4.6)34:多田野八朗(4.10)35:新名千那(5.9)36:暁一(5.16)37:暁一(5.19)38:一姫(7.5)39:川村透(6.29)40:樋口えみこ(8.3)41:此下慎也(8.3)42:井上並樹(8.7)43:ふじわらとうこ(8.14)44:Kaos(8.15)45:よし(8.24.)46:橋立丈治(8.26)47:林 楓花(8.30)48:よし(8.31)49:ののぱりこ(9.6)コレが新着50:菟野くうぴい(9.24)51:ゆきよ(10.12)52:Six(10.31)いつか続く 樋口えみこ(12.5)

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すな水魚のまじわり 
樋口えみこ



「砂が入ってくるよ 水をとめていい

「窓のむこうが見えないの

「キスしていい

「牛が歩いているかしら

「キスしたい

「おさむらいさんが溺れているのよ

「すきだよ

「あたしもすきよ

ほら満ちてくる


あしたはおひさまがいっぱいいっぱい笑って

くれるといいな 青い毛布抱えて遠足に行く



「どうして泣いているのさ


大丈夫よ テーブルの上でアルミニウムの灰

皿  陽光になじんで

誰もいない





かわいいとき を ふりかえって。さようなら(

もう寝るよ
Six



わたしに説教なんざあ
10年早いと思います
10年経ったら
説教していいってもんじゃあ
ぜんぜんないけど

怒ってごめんよ
泣いてごめんよ
ごめんごめんよ

もう寝るよ
おやすみだよ

「おやすみ かわいいひと」
 
なんて

もう言わないでよ

言ったら怒るよ
本当に怒るよ



http://yamagata.cool.ne.jp/sugarkane/

★こちらへの投稿は初めてでとても緊張しています。(Six)

緊張してはいけません。つっぱってはいけません。素直になりましょう、かわいいひとよ(

みみのさく
ゆきよ


     耳 鳴りが 止まない のは 詛われ ち まったか ら

     鏡の中で

     きっと そう だ


     地図もなく 遠く まわっ た

     帰る 家を探してる うちに

     自転車の 車輪ばかりおおきくなった

     欠伸もふえた


     酔って 沈む 魚の腹は ジグソーの欠片で ふくれて る

     そんな 気がする

     でも

     気の所為だ

     わかって る わかって ない

     繰り返し て 繰り返 す

     そんな 気がして いた

     気の所為だ



好きな 花 は ?

好きな 唄 は ?

誕生 日  は ?


     みつから ない

     終わら ない 始まら ない

     記憶はこんなにも鮮明で 呼吸も怯えて しまう

     僕は

     どれだけの言葉を 譲れるのだろう

     おおきなカーブで 途中 灯が消えた


     どれだけの言葉が 何を示すの だろう


     ジグソー 放り投げて 雲になった

     雨が降って みんな 流れた

     鏡の外で


     青い空は

     鏡の外 すぐ 近くに







耳 鳴りが 止まない のは 詛われ ち まったか ら
そんな気が する
気の所 為だ





http://www2.justnet.ne.jp/~y-ybf/index.htm

愛しのメニエルちゃんへ手紙でもというつもりで書きました。元々、11番目に投稿するはずのものだったのですが、不意に投稿停止を申し渡されてしまい、しばらく放流しておいたものなので「かわいいひと」の趣旨にそぐわないかもしれません。(ゆきよ)

わざわざ書きなさい、と言うておるに。ファイルが満杯だと言うておるに、この贅沢な行使い…(空白少し詰めましたごめんなさい)。かわいいひとを探してほしい(

焼酎
菟野くうぴい(うさぎのくうぴい)




透明なコップに 透明な2つの液体が抱き合ってひとつになるのが好き。
お芋の匂いが



                つーん つーん つーん。

お父さんの傍で話を聞くのが嫌いだった。

お酒臭いから。
そっぽを向いて



                つーん つーん つーん。

ひとつになった、アナタヲ飲み干して。
喉が熱くて   頬を染めて。

突き通る匂い  喉→鼻へ。

もうずいぶんとふらふらふら。

ふらふぃらふらふあ。          アナタになんだか逢いたいなぁ。




http://kagoshima.cool.ne.jp/kupi_usagino/top.htm

★焼酎=お酒みたいな思考回路が出来ていて。(菟野くうぴい)

焼酎から詩を起こすなんてすてきだな、と思いました。ふらふぃらふらふあ〜 私も、アナタに逢いたくなってしまいましたよ。改行間違っていたら教えて(

かわいいひと
ののぱりこ



「わたしはおかあさん、
 けんちゃんは
 かわいいひとだから赤ちゃん。」

あやちゃんに指名されて、
けんちゃんはうれしそうだった。
いつも、おままごとのときは
そうだった。

二十年たった今も、
人前で「かわいいひと」と
言われたがるけんちゃんに
あやちゃんは
責任を感じているようだけれど、

べつに、
そんなことは、
もう。




http://www5b.biglobe.ne.jp/~pariko/

★「かわいいひと」、いくつかのお話が思い浮かんだのですが、まとまった詩は何だかかわいくありません。でも、せっかくできたので送ります。(ののぱりこ)

わざわざ書いてもらったということがうれしいのです。短いのに、時の流れと情愛の機微が漂ってますね(

「神様通信」
よし



わたしのなかにあなたがいるのに
あなたのなかにわたしはいないという

わたしの正体をしってる?
わたしは神様なのよ

あなたは神様なんていない、
はっきりとした口調で
いらないっていう

小さな小さないのちの
いのりを聞いたのはだれ?
もしかしたらわたしの空耳だったのかしら
聞き覚えのある声
そのうら悲しい響き

かつてわたしの胸のうちに抱いていた願いは
もう消えてしまった
あなたを守ってやれない

ぎんなんを拾った銀杏並木のこと
覚えているかしら
あの頃あなたはひどいぜんそくで
毎晩眠れなかったのは
わたしもおなじだった
小さな星の下に
暮らしていたのね

今あなたはあなたの幸せで
わたしはわたしの幸せで
たがいの姿は見えないけれど
遠くの星から眺めれば
相似た姿勢でいきてるように
見えるのかもしれません

小さな星屑の願いと輝きと
やがては去っていく幸福も不幸も

神様の目の一瞬のまばたきの隙を盗んで
いなくなっていた
あなたの姿、いつまでも見守っています


★詩を書きはじめて三ヵ月の初心者が、30分で書いて投稿してたらやっぱりよくない(よし)

そんなことは全く思わないですね。20年、30年書いてたら素晴らしいものが書けるとも思いませんね。むしろ初心者と意識するあまりに馬鹿にされないように詩らしく文学的に書こうとする方が、よくないと思いますね。恥ずかしいことも書いてみればいいと思います。誰に頼まれて書いているわけじゃないんだから。よしさんをもっと脱いでほしいですね。「神様通信」いいじゃないですか(

カエルニ
林 楓花




むしろカエルに似ています

表情変えずに

ケロケロ

ゲコゲコ

あまり感情は出しませぬ

時折りまぶたを閉じるのが

気付いて欲しい時なのでしょう

はたして私はじっと目を見つめます

あまりにカエルに似ていると

おやおやまぁまぁ

緑のTシャツですか

なんとなんと

一体どこでお買い求めになったのでしょう

やはりカエルに似ています

さらに一歩近づきましたな

そんなにカエルに似ていると

私は少し不安です

だって本当のカエルになってしまったら

あなたは水辺に帰ってしまうでしょ?

私はじっと目を見つめます

黙ったままのあなたから

別れの涙が出やしないかと

ところがどうでしょ!

動いたのは

膨らんだ形の口元でした

たった一言

「あなたが好き」と

私はそっと目を逸らします

私の目から

幸せ色の涙が出やしないかと

少し不安になったから

そうねまた時々ね

人の言葉を話してね

見つめるおめめも好きだけど

時には言葉も聞きたいの

本当は知っているんです

一見愛想が無いけれど

それは本当の優しさの証拠だと

そんなあなたの一言を

お願いね

時々でいいの聞かせてね




homepage2.nifty.com/flatlet/


にこけろ「だって本当のカエルになってしまったら/あなたは水辺に帰ってしまうでしょ」…。私も思います、「本当のどらエモンになってしまったらあなたはノビタ君ところへ行ってしまうんでしょ」(

● 山葵 ●
橋立丈治



君子はまたもぎりぎりでまにあわなかった
かならずしもこれが
背水の陣ではないことを言い訳とはしない
狂人は5.5cm幅の白線を熟視するのみ

君子はまたぎりぎりでまにあわなかった
他者は失意に、諸々の言葉をまとわせ
明日会う友は
とるにたらぬ起点に気付いて言葉を失う

だれも君子に釈明を求めていない現代は
時期到来の法螺貝が、イクサを求めるか?
愚者の問いには答えすら与えず、ただ、
山葵は腐った水を好まず と

君子はぎりぎりでまにあったのだ
余暇だ




★君子の誉れ高い、劉備や劉邦は、小説のなかでも、「かわいさ」を解説している部分がありました。乱世では「かわいさ」も、持ち合わせてこそ、その時代の猛者も集まるうんぬんという、意味合いでした。(じょうじ)

なるほど、君子ってかわいいのかもなぁ〜。その(じょうじさんの楽しんでいる)かわいさ、面白みを、解説なしで、読んでいる人に伝えてほしいとは思います、詩なのだから(

コスモス
よし



わたしは今日から傲慢です
ずっとやさしい気持ちでいるのです

国道のバイパスの両側に
コスモスの花畑があります
土のにおいがします
日曜日の午後のけだるい空気を
肺に一杯、とり込むのです

胸が膨らみました
とろんと眠くなりました
深く深く沈み込んでしまいそうだったから
目の前にいるあなたに
意地の悪い言葉をかけるのです

あんにゃろもこんにゃろも
わたしの中枢にある
役立たずの神経に触れて
猫のように丸くなる
首根っこをつまんでやるのです
かまってやるとやさしい気持ちになるのです

目を覚ましたら元気でいようね
明日からまた仕事だから
いじわるしてでもきっと起せよ
遅刻するなよ
夢の続は昼寝のなかで

茎から折った一輪のコスモスの花を
放り込みました
井戸のなかへ

それがわたしの傲慢さだったのでしょうか?






屈折しているかわいいひとです。(

かわいいひと
Kaos



背中の
肩甲骨のあたりから
『ぬぅっと』
出てきたよ

『くねくね』
『うねうね』
ハラワタのように
とぐろを巻いて
地を這うんだ

触ってみると
生温くって
こんにゃくみたいな弾力で
少しクサイんだけど
なんか
『だらぁ』って垂らしとくのも嫌なのね
だからさ
昨日の夜はね
枕にして寝てみたの

するとね
なんだか懐かしいの
どす黒くてさ
甲虫のお尻みたいなんだけど
月の光を浴びると
『きらきら』
『さやさや』
雲母のように光るんだ

だからね
今日はマフラーにして出かけてみたの
一日街を歩くと
まだまだ伸びちゃうもんだから
ひきづってるんだよね

心無い奴等が
踏んだりするわけよ
『ぷすぅっ』
『ぶにゅうぅ』
『ばふっ』
『ぬおっ』
『ぴゆぅううん』
なんかエグイ音がするんだけど
全然痛くないのね

でもね
あんまり長いから
切ってみたのよ

そしたらね
お母さんが入ってた

血みどろになってたのね


それでね
二人で手をとって



    笑った





★一応、ウルフルズの「かわいいひと」を僕的に解釈してみたのですが・・・(Kaos)

http://www.est.hi-ho.ne.jp/stella-rosso/

ウルフルズの曲、サビしか知らないんだよね、実は。こういう内容だったのかあ、ふうん?!  お母さんはちぎれて笑ってるんでしょうか、やりますなぁ。私の「うねうね」は切ってもやっぱり私が入ってそうな感じ、のたうちまわってるそれはかわいくないんじゃないかぁ、ぁん? みなさんのは何が入っていますでしょう(

かわいいひとになれるとき
ふじわらとうこ



あれ?

安っぽい黄色のビニール傘
1本さして
どうしてわたしたちは
たった今
いっしょに歩いているんだろう

約束したわけでもないのに


  「こんな日にサンダルで歩いたらスリップしてね」

  「スリップしたのは わたしたちじゃない?」


そここかしこに懐かしい映画の看板

宝捜しのように
霧雨の中 見つけて歩いた
雨に濡れた看板は変に色が際立っている

ここは ちゃんと この世にある街

わたしはすぐに立ち止まって
あなたはすぐに行こうとして

何度も置いてけぼりにされて
何度も慌てて追いつこうとした 私の手の甲に
一匹のちょうちょうがとまった

  「おーい おーい おーい」

気づかない

  「おーい おーい おーい」

泣きそうになったとき ゆっくりと振り向いたあなた

私の手の甲に止まっているちょうちょうに
やっと気づいて

滅多に笑わないあなたが笑った

 
  「わかったからはやくおいで」


ちょうちょうにさよならして
傘をさす あなたの元へ

いそいでいそいでいそいでいそいでいそいでいそいでいそいで
いそいでいそいでいそいでいそいでいそいでいそいでいそいで

のろまなわたしは走っていった




★こういったところに投稿するのは初めてのことで 少々どきどきしてます。(ふじわら)

http://www1.ocn.ne.jp/~jarajara

「ここは ちゃんと この世にある街」。信じられないような、でも確かであると感じられるヨロコビ。かわいいひとでずっと、いたいね(

かわいい人
井上並路



幼い頃絵本の中で キューッピットが金の矢を 心臓へとピュンと射る
やわらかなスローモーションで 放物線を描いていた
大きくなって それは ある意味刑の執行に似ていると気づいた
1本の矢で 全てが終わり 一瞬で始まる
別の世界が 新しい世界が

穏やかではないけれど 呼吸する空間の 時間が突然止まり
かけらとなって さらさらと降り注ぐ
やがて 金色の結晶と化した魔法は
扉を開く 鍵でもあった

多くを望まない2人は 欠けた部分を 愛しみ補えた
言葉や部屋の隅の 木の葉っぱ1枚にも 不思議が隠れていた
違う場所に立っていても 同じ答え見つけて ほほえんで 見つめあう
かわいい人
君の存在が 自然で あたりまえの世界

扉の向こうには ただただ道が続いていて たまにベンチがあるだけだったけど
君はよく笑い転げたり 泣いたり 時には手を焼くこともあったけど
君を失うことは 世界の全てと 心まで失うことだろう
永遠に 独りじゃ地図を描くことは出来ない





★平居先生の検索をしていてここにたどり着きました。(井上)

「刑の執行」、無期懲役と死刑と釈放と、ソノ場合どれがいいか、考えてしまいます。ところで、平居さんは行方不明じゃないですよ(

金環食
此下慎也




再び金環食の巡る夜に
お互い生きていたら
監獄に繋がれていても

どの指に指すのか忘れたけれど
せめて両の手でも差し伸べようか

「あの街をください」と
星灯りだか街明かりだか
分かりもしない彼方をせびられても
人いきれに澱む陽炎目指しては
何処にも辿りつけないから

日めくり降りしきる
月の齢を重ね多分
同じ月を眺める事のない
同じ空の下で頭越しに
ビールの王冠を投げる

せめて息でも
潜めていてくれと願う
君の頭にでも当たれ

もう一度ケンカをしよう
もう一度別れよう

たとえ同じ空でも
見つめる一時に
金環食は巡らないなら





「妖怪の一本指」であちこちの掲示板でおなじみの此下さんがこんな詩を?! 激しい。しびれた。思わず朗読した。もっと書け(

いちにちのおわりに
樋口えみこ




旅館の窓から流れる川を見おろして
ふたりで風に吹かれていた
行ったこともないその場所で
あなたの視線の行方を追っていた

 すこし痩せましたか
 だんだん痩せて消えてっちゃいます

目には見えないその人とは
どこへでも行ける
あなたの口にする言葉はいつも率直で
子どもの頃のやわらかな気持ちを思いださせる
か、わ、い、い、の、う、み、そ、の、
詰まったあ、た、ま、が
すきなの
私にはわからない動き方をして
私の言うことにきちんとこたえて
私の言うことを全然きかない

 壊れたメカです責任もちません
 言ってと言われたので言うスキだよキスします

見えないその人の白い腕がするする延びてきて
私のからだの深いところへさしこまれていく
風が谷を渡ってくる
暗い木々の気配に吸い込まれ
私はとろとろになる

 消えてっちゃいますよー
 だってこれは えみこさん、
   ぼくじゃないのですから

とろとろになる
とろとろになって谷の底へ沈んでいくやすらかに
もう眠って、しまうよ




私も、かわいいひとに会いたくて書いてしまいました。眠い眠い病激しいこの夏、きょうこそ睡魔にひきずりこまれるまえに(

『"So-kei-bu" no "sonnet"』
川村 透



"Pizzi.." 雨ぞ降る "So-kei-bu"に
"Pizzi.." 雨ぞ降る 八月の夜のこと
"Pizzi.." 君の "So-kei-bu" が奏でる"sonnet"に
"Pizzi.." 口づけをしたのは八月の夜、湿った Sheets の "Sea"、 "u-mi" でのこと


僕は夜風に背を押されて進む "Yacht"、"play-pray" himself なよやかに振るタクト
君の露ぶいた薄紅の "socket" 星空からHo-shi葡萄降る、人肌に散りばめられて結露
She is、Sheetsごと beigeに くぼんだ水たまりの中 "Shito-Shito" 濡れそぼつ、今
"Yo-u-sorrow" 肌色に帆を揚げて舵を取れ!僕たちの、ありふれた航海 "Kou-kai?"


君と"Castanets・kiss"、八月の
Orange の soup が煮えるような夜のただ中、君は口うつしで、僕の氷を噛み砕く
風だけが、ただ、石膏のように、ほの白く清らかな、mama


"Pizzi.." 雨ぞ降る八月の夜のこと、僕たちの "So-ke-i-bu" が奏でる "sonnet"
"Pizzi.." 僕の "potage"、君の"consomme"
"Pizzi..Pizzi.." 雨ぞ降る "Pizzicato...."




なんで、そけいぶ、と言うのでしょう。「ボレロ」のレコードをかけながら行為するのだけれどレコードが終わると中断してレコードをかけなおしていた映画を思い出しました、何だったろう。こんなお下劣で(けなしてないよ)優雅な音楽を私は体験したことはないが確かに何らか奏でていると思える、切なくなりますなぁ(

タオルケット
一姫



暑いとタオルケット蹴っ飛ばすんだって
思わず
「かわいい」と呟いた
そしたら あなたムッとして
言われる方にもなってくれ
だってさ
昔から散々童顔だの何だの言われて
「かわいい」の単語に異常に反応する

わかってないなぁ
そういう風に 拗ねちゃうとこがまた
「かわいい」んじゃない
ホント
「かわいい」あなた
「愛しい」あなた

いつまでもそのままで
これからもずっと
側で「かわいく」笑っていて
誰よりも大切なのは あなたです




しんどいときも、かわいいひとが側にいてくれたら元気でちゃうよね(

みっつ
暁一



彼の好きなところみっつ。
一つ目はちょっと変わってるとこ。
どんなふうにってきかれると、
必ずこう答えるよ。

私が好きなとこ。

彼の好きなところみっつ。
二つ目は背が低いところ。
一般よりでしょと聞かれると、
必ずこう答えるよ。

私よりも、よ。

彼の好きなところみっつ。
最後は、私のことを好きなこと。
のろけ〜といわれたら、
必ずこう答えるよ。

好きでいてくれなきゃ、悲しいもの。

彼の好きなところみっつ。
今度はよっつ、いつつにしなくちゃね。




あぁんぅもう。ほんとにいいトキですねぇ。背の低いのがいいですねぇ。私もこういうトキがあったよなぁ、紀元前頃に。ぱおー!(

きっと
暁一


きっといつか会えるさ。
きっといつか言えるさ。

そう思ってこの想いを割り切ってたら、いつの間にやら気持ちが膨れ、私の力では抑えきれなくなってた。

ただ愛しいの。
ただ逢いたいの。
これは私がわがままってこと?

彼は私に会いたいのかしら?
彼は私に逢いたいのかしら?

愛しい人。愛しい人。
彼を想えば空にも浮かべる。

愛しい人。愛しい人。
彼を想えば幸せになる。

すき。
すき。
すき。

きっといつか会えるさ、
きっといつか言えるさ、
そうじゃなくて、
今から逢いにいこう、
今から言いにいこう、
そんなのがいい。

愛しい人。愛しい人。
いますぐ、逢いたいです。




ぐっとストレート。いますぐ、逢いたい、それに尽きますねぇ。暁一さんの投稿作品はかわいかった?ので両方ともかわいいひとコーナーで紹介させてもらいました(

【ペヱジ −見ちゃ厭的美味−】
新名千那



予定の無い其の夜は
色々捲ってみたいのよ 超小悪魔的
微笑  炸裂  攻撃

可愛いネグリジェ
色々試してみたいのよ 超日本人的
髪色  錯誤  失敗

認めたくないので とりあえず一晩だけ如何かしらね?

試すのが前提であることをお忘れ無く
女であるが為の其れは 見ちゃ厭 厭

只 あたしの涙の十粒目辺りを飲み干して欲しいの

ブラウン管に光は無い
明日の天気も洩れないから
だから 暇は持て余すものじゃなくて

試すのが前提であることをお忘れ無く
女であるが為の其れは 見ちゃ厭 厭

乾かさずに眠る髪が
翌朝爆発していても 如何か一秒前より愛して




これは…確かに、かわいく小悪魔的わらえて美味。曲を付けるといいのでは。歌って○○サン(

羽衣
多田野八朗



きみは逃げる
身のこなしでぼくを誘いながら
ひらひら白い衣をなびかせ
晴れ渡った秋空の中へ吸い込まれていく

思いがけずきみが側へ降りてきたとき
いちどだけぼくはきみの手を握った
小さなかわいい手のぬくもりが
ぼくの心に浸みこみ

そのときからぼくはこわれはじめた
こわれながら苦しいこの場所に踏み留まって
抱けそうで抱けないきみを
目で追いつづける

きみの声が 話し方が好きだ
きみのひらたい顔とほそい目が
すらりとしなやかなからだが好きだ
そんなきみの中から生まれてくる詩が好きだ

近づいてきたかと思うとすぐに
きみは遠く離れてしまう
秋空のはるかかなたに
ひかりはじめたひとつの星のように





この季節に「秋」と読むと、ひんやりと引き戻されるズレ感が割と快適です。恋に恋する古典的な恋詩のように思えるのですが、「ひらたい顔とほそい目」と書くところが案外、現実的な人なのかも。細い目派の私としては市民権を得たような・・・・・(

かわいいひと
佐藤小夏



たぶん 私の目には
妙なレンアイフィルターが
かかっていて

どんなアホなことを
ヤツがしたとしても
かわいく見えてしまうんだろう。

そんな自分のことも
アホだ、と思いつつ
それでもやっぱり
微笑んだりなんかするんだろう。




★いろんな方の詩を読むのが好きで、検索していたらここにたどりつきました。(小夏)


「妙な」というより、まさにそれこそがレンアイフィルター。そんな時間がずっと、続くといいですよね(

かわいいひと
飯村真朱



四年暮らした 別れた
コンビニで立ち読みをする
寝ちまうのがいいんだけど
朝は来ないでほしい
電話をかける
つぎつぎと誰も出ない
よろしくやってようがまぁ
爽やかな飲み物が欲しいんだ
必死に抗ってサイダーじゃ
ぷち ぷちぷち 腹も減る
直巻きおにぎりが好きナンダ
しっとりしてるのがいいんだ
今日に限って粗品をもらう
有り難うございました
店名入りボールペンの無機質
アニヴァーサリーってやつかい
帰る場所はどこナンダ
銭湯にでも浸かるのがいいんだ
人生楽ありゃ苦もあるさ〜♪
ほてほてと歩いていたら
膝上に毛玉が駆け上がってくる
頻りに謝る連れのおばはん
おい子犬よ 俺は人畜無害か 
ゆるゆると撫でてやり
頬ずりまでしてやる
でっかい壁画がいいんだ
手足を伸ばし「あ〜〜」と言う
冷水を頭からザザザザーン
こちとら富士山しょってるんだ
簡単に流せないのが人世の常
ならばヒトハナ咲かせてみたい
裸の大将 愚かだと
笑って抱いて許しておくれ




★春が来ているのにまだ冬眠しています。そろそろ起きようかなぁと思いつつ。(masoo)

http://www.linkclub.or.jp/~masoo/

起きたみたいですね(サイトも)、私が寝てたうちに…。UP遅れてすみません。真朱さんも、「書きたいことがあるのに書くことができないということを書いていたりもしている」(by 某Y)のかなぁ。そろそろお花見(

たたずみ
あおいあお



かわいい人よ

いまあなたに
いちばん醜い僕を
愛せ といっている

からだごと
あなたによりかかり
そして離れろ といっている

あなたの目の前で
心を吊り上げひっくり返し
あたり一面に散らかし

投げ出してしまったものを
指差しながら
それは僕ではない といっている

息も消え
言葉はなおさら
ただ僕の手を取るあなたの体温

こんな近よりかた
こんな感じかた
あるいはこんな愛しかた

かわいい人よ

あるはずもない砂浜を掘り下げて
見つけ出すことができるまで
あなたはそこにたたずんでいるのだろうか





「きみが怒るのも無理はないさ/ぼくはいちばん醜いぼくを愛せと言ってる/しかもしらふで」という言葉が谷川俊太郎さんの詩にあります。そういうものなのでしょうか。好きな人にはいいところを見せたい人もいるのにね。しかし、かく言う私も「谷川・あおい型(?!)」。好きな相手にはとことん醜い自分をさらしてしまいたくなる、「それでもいい」と言ってほしい、そういうタフな相手であってほしい。・・・まあ、でも、それは無理な注文ってものでしょう。という諦念を経て、このごろは醜い私はめったに現れませんので、誰ともソコソコ仲良しでいられます、それもまた不毛というものですが、もう少しのあいだ口の中にいれたまま愛の不毛をころがし味わっていたい、なんてことを思いました(

かわいいひと
星粒



固まったアイスクリームを
溶かしながらあじわうみたいに
つめたい外見をそうっと抱きしめているのが
好き かわいいひとを
雲のわたあめのように
やわらかく食べていたいの いつも。

すると
かわいいひとは
わたしの腕を季節はずれの
花束でいっぱいにするみたいに
わたしの
知らなかった素敵なことばや、
夢で見たできごとや、
泣きたくなるようなお話しを
いつまでもしてくれるかもしれない。

かわいいひと
わたしにとっての
かわいいひと。

だれかにとっての
かわいいひとになってほしくはないけれど
ちいさな声で
かわいいひとの名をよびながら
握った指にちからを込める




http://www.avis.ne.jp/~peanuts/watasinosi.htm

自分で言うのも何ですが、私はこのかわいいひとコーナーがダイスキ。この隅でだけは、いとしいこころを「雲のわたあめのように/やわらかく食べていたいの いつも」です、皮肉屋な私も(

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