脱じみぺん！
山本しのぶを探る
１０のＱＵＥＳＴＩＯＮＳ☆
山本しのぶさん、こんにちは。
朝晩すずしうなりました。季節は既にそろそろ今年の総まとめって感じですすみ、わけもなくさみしくてお腹がへって。さような感傷的キブンをたのしみつつ、はじまったと思ったら終わってしまった今年の夏をいとおしみつつにらみつつ、もみぢのようにぢりぢり燃える続く季節をもとめて。
のっけから直球で。
注）みなさまへ。更新が遅れたので設問が夏バージョンとなっております。
多少違和感はあっても、しかしまるで支障はないと思います
夏と言えばー
海。ってことで、
Q１！
ぺ：「私の海」という詩を投稿してきたことがありますが、
山本しのぶさん、「私の海」とは、何なのですか。
しのぶ：うぅーっ 意表をつくとこに飛んできたなぁ・・・。
家にある夢占いで調べてみたら、海は自己の内面とか意識の表れだそうですが・・・おそらく、自分に対する希望とか可能性なんじゃないかと思います。
砂の底に鬱々とはびこるヘドロの上に、それでも豊かに広がり満ちる海。混濁した自分もろともひとつの世界として受け止めて、動いていたい。願望。
Q２！
ぺ：その海を、あなたは好きですか。
その海は泳げますか。
しのぶ：好きになれてきたところです。泳げます。
Q３
ぺ：ついでに、私（ヒグチ）も、泳げますか？
しのぶ：はるか水平線あたりでクロールしてる、あれは樋口さんだ。
Q４
ぺ：・・・カエル泳ぎかも。
海水は塩辛いものですよね。
山本さんの作品には、皮膚感覚や匂いが感じられ、五感の敏感さを思うのですが、
味覚、嗅覚、聴覚、視覚、触覚のうちで一番強く意識するのはどれですか（-a）。
そして、今までで一番強い印象を得た体感・体験は何？(-b)
（答えの一例： a.味覚 b.なめくじをなめてみたら苦かった）
しのぶ：
a) 1番影響を受けるのは・・・自然などの目に見えるものが多いので、視覚です。
b) 出身が北海道の北部で雪深い町だったので雪への想いが強いです。
中学生の頃は、初雪や残り雪をなぜか瓶詰めにして集めていた事もありました。
雪が黙々と降るその中を、よく徘徊しました。真冬の北海道の雪は軽くて、さらさら肩に積もっても埃のようにパッと払えるのです。四方を雪に縁取られながら歩く世界は小さくて閉じられていたけれど、どこか遠くへ通じる道の気がしてました。高校のとき、木造の校舎の窓越しに降る雪の、まっすぐまっすぐ降りてくる美しさは今も忘れられなくて強く印象に残ってます。それと、夜外へ出て雪の降る空を見あげては、宇宙へトリップしたり。わかります？自分が空へ上っていく感覚。思い出すだけで、楽しい。
Q５
ぺ：うん。うちも雪国だったけど、水っぽい雪。だから雪というと”重さ”を思うかな。でも雪の積もった時期、月夜の晩は夜が輝いていていつまでも起きていたかったことを思い出しました。
さて、山本さんの作品には、弟、妹、姪や甥？が登場しており、これから父や母、祖母やオジやいとこ、はとこ、またいとこのＢＦなども登場するのではないかと予感させるのですが、でもなんとはなしにまだ実子は出てこない予感もするのですが、
山本しのぶさんにとって、「にくしん」とは？
しのぶ：やはり、血の縁なのですから、タダモノではないですね自分にとって。
とは言っても、関心のなかった時代もありました。「おとうと」で初めて肉親を題材にしてから自分の中の隠れていた思いがあふれてきた感じです。照れのようなものがずっとあったので。幼い頃を思い出すと、必ずそこに存在する人たち。自分を愛するということは、その人たちをも愛することなんですよね。抗えない血の結びつきは、やっぱり詩的なんだと思います。
Q６
ぺ：核心を衝くしつもんが続きます。（ついてる？）
これまで愛したオトコ３人を（３人以上いないバアイは１人でも）
生物に例えると？何か、おしえてください。
事情により答えられない場合は、別な設問を勝手に作って答えなさい。（設問の例：今、ハマッていること）
しのぶ：（つきまくりです。）
逃げませんゼ。
１、 野うさぎ
２、 ライオン
３、 雪男（生物？）
因みに、ハマッているのは「MOTHER１＋２」。ファミコン時代からの大ファンで。
Q７
ぺ：そしてしつこいですけど、Q６の続きで、その人（たち）を
どのように愛しましたか。アイの形を何かに例えて教えてください。
（例：生意気なオランウータンな男を、
齧りかけのりんごのように愛した。 ←不出来な例）
愛するって、よくわからんのよね。私。それで聞いてみたいわけです。
これまた答えられない場合には、設問を勝手に作って答えてください。
（例：最近旅行した土地で買ったおみやげは何）
しのぶ：
１、 頼りなさげな野うさぎな男を、糸電話するように愛した。
２、 浜なまりのライオンな男を、鉄砲水のごとく愛した。
３、 いつ遭遇するかわからない雪男な男を、セキグチ探検隊のごとく愛した。
（・・負けずに不出来）
・・どんな風に愛していたのか、果たしてあれは愛だったのか。今となっては ただ愛しいばかりなんですが、恥ずかしいほどに発情していた日々の中、自分しか見えてなかったのだと、今は思います。が、あの恥ずかしい日々の自分は何故か好きだと思える。何も考えず、恋だけに満ちていたエネルギー。恋愛詩人になって生きたいと安易に思ってました、結婚するまで。・・あー参考になりました？（ならないと思う）
＊参考までに、土佐あしずり名物「姫かつお」おいしいですよ、ビールのあてにどうぞ。（最近旅行した土地で買ったおみやげ）
Q８
ぺ：参考になった。（素直） セキグチ探検隊かぁ・・
ちょっとふつうなことも聞いときます。
なぜ、ぺんてかに投稿してきたのですか？
しのぶ：ネットの詩ってどんなものがあるんだろうとあれこれ探していたら、ぺんてかを見つけました。紹介されてる詩も魅力的で面白く、でも色々見ていくうちにどちらかというと素人じゃない詩人たちの集まるサイトと言う印象を持ち、最初は敷居が高く感じられたのですが、樋口さんに興味も湧いて詩を読んでみたら、好きになってしまいました。（告白） それに、選ばれて掲載されるという点も刺激的に思えたので、投稿するならここにしようと決めました。どんな風に感じてもらえるか知りたかったのです。自分の感覚って他人に伝わるのかなと。
正直、語彙も知識も少ないので文章を書く才能はないといつも思ってきたんですが、なんだか熱いせつない感覚だけはいつも自分にあって、私の詩はそれだけなんですけど、それが通用するのか知りたかった。それを聞いてみたいと思った人が、ぺんてかであり樋口さんでした。
Q９
ぺ：そろそろ終わりですので、聞いてほしいことを聞きたいと思います。
今、一番聞かれたいことは何ですか。
それについて恥ずかしげもなく答えてください。
しのぶ：コレが1番苦手な質問です。うーん。
「最近読んだ本はナンですか？」
・・乙一の「ZOO」。彼のWEB日記（小生物語）も気が抜けていて大好きです。次の更新が待ち遠しい。因みに、今している「MOTHER２」のペット名も、乙一だったりする。
Q１0
ぺ：そしてラストはやっぱり・・・
「なぜ詩を書くのですか。」 答えなさーい。
しのぶ：
私が詩を書く根底にあるものは、やっぱり自分を肯定したい気持ちなんだと思います。肯定して生きたい。自分がキライになったり落ち込んだりするそんな不安定な気持ちとも、詩にすることで発散されたり浄化されたり煮詰まったりしながら、ちゃんと向かい合える気がします。詩を書くことは自分の深い内面とつながっている、内側を見つめる行為だと思っています。
そして、それが出来た後、やっぱり誰かと共振したい。発表することは、書くことに負けないくらい大切なことの気がします。
今回樋口さんにぺんてかりんに選んでもらって、本当に嬉しく思ってます。迷いながら、それでももうちょっと自分を信じて詩を書いていけそうです。誰かに褒めてもらうのは、やっぱり嬉しいことですから。
どうもありがとうございました。
Sun, 24 Aug 2003 02:07:24
山本しのぶ作品 2003.9「熾る骨」 「雪の霊園」／
2003.1掲載「血のつばさ」／2002.8「腕」／2002.4「おとうと」
山本しのぶprofile / 2002年度ぺんてかりん授賞のコトバ／home