penteka guest
フレ、フレ
福島 敦子
霊がかりはよくないと教えられましたが
よくないと言っていた本人のほうが霊がかりのようです
何か書き下ろしました
どうしてあの人は毎日毎日つまらないものを書いているのでしょう
もう 誰も読まないのに
狂気は嫌いです 物憑きも嫌いです
正気ばかりで生きたい（という狂気も嫌いです
静かにしてください
あなたは何かに触れましたか あなたは何かに振られましたか フ
フレ、フレ
頑張りましょね
やっぱりお日様を見上げていかなければいけません
青空 空空 空しい ではなくお日様です
やる気もどこからともなく引っ張り出してきて生きるのです
あの人は自分のことが正しいと言いました
だから相手がかわいそうとも言いました
かわいそうと言うことによって優位に立っている気持ち
になって隠したのです 自分の貧しさ ひもじさ 惨めさを
気持ちなんて持ちようですから どんなふうにもなる
あなたに触れる気が触れる
言葉が降りてくる気が振れる波動がおこる そして気が触れたのですねイケマセン
触れる触れる降れ フレ、フレ わたしじゃなくて言葉に触れてよ
今日は雨が降っています 桜も散ってしまいました 桜は無残
わたしは舞い落ちた花びらを箒でかき集め 腐らせて畑にまきました
何でも役に立たせましょう
役に立たないものなんてありません わたしが死んだら骨は
海にではなく畑にまいてください
とまとやぴーまんになってお役に立ちます
詩なんて残さない とまとやぴーまん
わたしはとまとやぴーまんやれたすやぶろっこりぃやなすやさやえんどうにナリマス
もしかしたら大好きなすいかになれるかも 頑張りマス
とまとやぴーまんの前で 無力です なんてうなったりしないでね
フレ、フレ
自分で自分に言って
フレ、フレ
雨が降っています 雪が降っています アラレが降っています 哀しみが降っています
光のシャワーが降っています 降れ振れ触れフレもっとフレ
花びらが降っています 星が降っています 鳩の糞が降っています 愛が降っています
言葉が降っています
言葉が降っています
わたしはツツ
通り抜けていってください
フレ、フレ